民謡

日本

民謡は日本の民俗の歌です。各地の仕事唄、祭り唄、踊り唄、酒席の唄で、名のある作曲家が書き記したものではなく、一般の人々のあいだで耳から耳へと伝えられてきました。

  1. 宮古島の三線Miyakojima no sanshinSanshin, 声 · 20163:33
  2. 伊丹の秋洗い唄Itami no aki-arai utaMinato Hiroshi and Yabuta Mahito (Tamba Tōji Kumiai), voice; Inoue Yuizan, shakuhachi · 声, Shakuhachi · 20174:25
  3. 伊丹のもとすり唄Itami no moto-suri utaMinato Hiroshi and Yabuta Mahito (Tamba Tōji Kumiai), voice; Inoue Yuizan, shakuhachi · 声, Shakuhachi · 20174:27
  4. 伊丹の酛掻き唄Itami no moto-kaki utaMinato Hiroshi and Yabuta Mahito (Tamba Tōji Kumiai), voice; Inoue Yuizan, shakuhachi · 声, Shakuhachi · 20173:23
  5. かっぽれKappore — かっぽれ(踊り唄)Sokichi Kudzuoka, with shamisen · 声, Shamisen2:17
  6. 沖の鷗Oki no kamome — 沖の鷗(漁師の唄)Fujiwara Yoshie (藤原義江), with piano · 声 · 19252:06
  7. 津屋崎祇園山笠の開幕Tsuyazaki Gion Yamakasa no kaimaku — 津屋崎祇園山笠の開幕での歌声 · 20231:32

解説

地方ごとに好まれる唄があり、それぞれに独自の歌い方があります。1987年の調査では、全国で約5万8千曲の民謡が今に残っていると数えられました。

聴きどころ

多くの民謡は、特定の仕事のための唄として、働き手の集団の息を合わせるために歌われたことに始まります。その由来は、今もしばしば聞き取ることができます。仕事唄はもともと無伴奏で、一人で、あるいは複数の声が同じ旋律を少しずつ違えながら歌うものでした。そのリズムは不規則なこともあり、仕事中や酒席での即興から生まれた余分な音節や移ろう拍子を含んでいます。江戸時代以降、奏者たちはこうした旋律の多くに三味線、尺八、篠笛を加え、踊りや儀礼に用いられる唄には太鼓も加わります。

音階にも耳を傾けてください。本州、九州、四国の古い民謡はおもに民謡音階を用い、沖縄の唄の多くは琉球音階を用います。沖縄で伴奏を担うのは、蛇皮を張った三弦の三線です。中国の三弦から伝わったと考えられており、三味線の祖先にあたります。

略史

民謡という語そのものは近代のものです。明治時代の中ごろ、ドイツ語のVolksliedの訳語として作られました。それ以前は、人々は田舎の唄、あるいは最も多くは単に唄と呼んでいました。大正から昭和初期にかけて、詩人、作曲家、レコード会社、文部省、NHKがこぞって、各地の旋律を民謡の名のもとに集め、標準的な形に定め、全国に広めました。研究者のなかには、近代の民謡というジャンルを、ある程度この運動が作り出したものとみる人もいます。

20世紀には多くの唄が技巧的な舞台曲に作り直され、免状や名取の名を与える専門の師匠のもとで学ばれるようになりました。この「舞台民謡」と並んで、数百に及ぶ各地の保存会が、より伝統的な形で唄を守っています。その多くは地元の唄をただ一曲だけ伝えており、ときにはかつてその唄が伴っていた仕事を演じながら歌われます。

まずはこちらから

このページの三曲は伊丹の酒造りの唄で、2017年に丹波杜氏組合のミナト・ヒロシとヤブタ・マヒトが、尺八のInoue Yuizanとともに歌ったものです。蔵人たちは仕事の各段階で唄を歌って息を合わせ、時計のなかった時代には、唄の節の数がその工程にかける時間を測る目安にもなりました。まずは伊丹のもとすり唄から、続いて伊丹の酛掻き唄を聴いてください。はるか南の音なら、2016年に録音された宮古島の三線をどうぞ。

よくある質問

民謡とは何ですか?
民謡は日本の民俗の歌で、耳から耳へと伝えられてきた各地の仕事唄、祭り唄、踊り唄です。今では、その多くが三味線、尺八、太鼓を伴う洗練された舞台版としても演じられています。
日本の民謡にはどんな楽器が伴いますか?
多くの仕事唄は無伴奏で歌われました。江戸時代以降、多くの旋律に三味線、尺八、篠笛、太鼓が加えられ、沖縄では三線が主な楽器です。
沖縄の民謡はどう違うのですか?
沖縄の民謡は、本土の民謡音階ではなく、主に琉球音階を用います。その独自のジャンルは、言葉や詞の形式の点でも異なります。ふつうは三線の伴奏で歌われます。
酒造り唄とは何ですか?
酒造り唄は、桶洗いや酛の仕込みなど、酒造りの各段階で蔵人が歌う仕事唄で、動きを合わせ、時間を測るために用いられました。丹波杜氏は江戸時代の元禄年間からこれを歌ってきたと考えられています。